逆境の逆光
2011年8月7日 02:03 | 気づき | Tag:交遊
突然だが一つ問いかけをしたいと思う。
といっても大した意味はないので、特に構えずに聞いてほしい。
ピンチの脱出方法をご教示願えませんか?
いや、ホントに大した意味ないんで聞き流していただければと。
先日のこと。
とある飲食店、まあチェーンのファミレスなのだが、何の気なしに入ったレストランでの話である。
自動ドアが開く。
「いらっしゃいませ」
蝶ネクタイに迎えられる。
「ご案内いたします。こちらへどうぞ」
蝶ネクタイの後について席へ向かう。
「おお! 佐藤君じゃん」
突然僕の名を呼ぶ声に振り返る。
見ると、中学校時代の同級生がそこにいた。
偶然である。唐突なサプライズ。
最後に会ったのがいつだったか。それすらも思い出せないほどの久しぶりの再会。
予期せぬ記憶のフラッシュバックに軽い衝撃を覚え、思わずその場に立ち止まる。
「おお〜、久しぶり。元気?」
「元気元気。すげー久しぶり。今何してんの?」
「へえ、そうなんだ〜」
「今どこに住んでるの?」
「ああ、今日は車?」
「そっかー、いや〜びっくりした〜」
今何してるもなにも、どう見ても飯食いに来てるに決まってるのだが、とりあえずそこを気にしたら負けである。旧友との再会での近況報告というお決まりの行事なのだから。何人たりともその儀式を邪魔することはできないのだ。
しばし立ち止まって会話を交わした後、蝶ネクタイに軽く謝り、席に案内してもらう。
出された水を飲みつつメニューを眺める。
あれ?
困ったな。
内容がほとんど入ってこない。
何を食いたいか、何が好きか、そっち方面にまったく頭が回転しないのである。飯を食うためにここに座っているにもかかわらず。
そもそも今自分は腹が減っているのかすら疑わしい。根本的な話、ここにいること自体に多少の疑問を感じる次第だ。
なぜか。
答えは簡単だ。
その時の僕の頭の中は、ある一つの答えを求めてフル回転していた。
自らの半生に匹敵するほどの深層心理を駆け巡っていたのである。
およそファミレスでの食事にはふさわしくないほどダークに。
あいつ、名前なんつったっけ?
と。
そして、
トイレでバッタリは絶対いけねえ。
と。
ホント申し訳ない。
できることなら今すぐ土下座したい。
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