結局さあ、猪木には敵わないんだろ?
2011年7月9日 08:58 | ひとりごと | Tag:一発逆転, 非日常
タイソンなんてローでおしまいだよ。
マイク・タイソンの出足にK-1選手がついていける訳がない。
ローキックよりもタイソンのフックの方が先に届く。
足技に対応できないボクサーなんて結局格闘家としては不完全。
いやいや、全盛期のタイソンならあんなスローな奴らじゃお話にならない。
2000年代初め、多くの格闘技ファンの間でこんな議論が盛んに行われていた。
ルールなし、ハンデなし。
最強の格闘技は何か。
最強の格闘家は誰か。
最強という名の幻想を追う、異種格闘技ファンの熱は留まるところを知らなかった。
まことしやかにささやかれた元世界ヘビー級統一王者マイク・タイソンのK-1参戦の噂。
すでに盛りは過ぎたとはいえ、いまだ衰えぬその知名度とブランド性に多くの格闘技ファン、そして格闘家が色めき立った。
冷静に考えれば、一試合で大物メジャーリーガーの年俸にも匹敵するファイトマネーを得るタイソンが、東洋の島国の小規模な格闘イベントに出るはずがない。そう考えるのが妥当だろう。
だが、そんな現実的な目線すら盲目にしてしまうほど、当時の格闘技界には勢いがあった。
加えて、タイソン自身が公判中で試合ができず、経済的に困窮しているという噂も、諸々の話に現実味を持たせる要因となっていた。
そして2003年の大晦日、渦中の人マイク・タイソンの相手として最有力と目されていたボブ・サップと、第64代横綱曙の試合は、紅白歌合戦を上回る視聴率を叩き出すという前代未聞の快挙を成し遂げた。
日本格闘技界はまさしく絶頂期を迎えていた。
同時にそれは、凋落へのカウントダウンでもあったのである……。
2011年現在。
日本の格闘技界は衰退の一途をひた走っている。
あれほどの盛り上がりを見せていた当時が、まるで幻であったかのように。
2大勢力の一つであったSRCは大口スポンサーに見放され再開のメドがたたず、消滅の危機。頼みの綱のFEGは選手へのファイトマネー未払いが発覚するなど資金難に苦しんでいる。
当時のファンがPRIDEの幻想を追っているうちに世界との差は広がる一方で、日本の有力選手がUFCなど海外のイベントで無惨に敗北する姿が動画サイトで流される日々。
日本で格闘技はもうダメなのか。
当時からのファンの間にはあきらめと淋しさが去来し、当事者たちは未だにトンネルの出口すら見つけられない状態である。
結局猪木なんだろ?
IGF(イノキ・ゲノム・フェデレーション)。
2007年にアントニオ猪木によって旗揚げされたプロレスのイベント。
ここに今、働き場所を求めるK-1選手や相撲界を追放された元力士など、多くの格闘家たちが集まり、いつの間にか豪華な面々によるイベントの様相を呈している。
正直な話、名前を見ているだけでわくわくしてくるメンツが多数。
あの一時期を支えた主役たちの空気を凝縮して、より濃密な化学反応を起こすかのように。
実際に観戦に行ったことがあるが、本当に華やかで熱狂的なイベントであった。興味があればぜひとも行ってみていただきたものである。
これもひとえに、猪木の神がかり的なカリスマ性のなせる業だろう。
圧倒的な存在感による求心力と金銭の匂いに対する嗅覚。
そして何より器のデカさ。
「プロレスと格闘技を分けて考えたことは一度もない」
「来たいヤツはどんどん来ればいい」
格闘技界がダメ?
そんなの猪木が「大丈夫だ」って言えば大丈夫に決まってんだろ。
燃える闘魂68歳。
未だその闘志衰えず。
さすがである。
日々流れされるニュースを観ていると、これを言ったらイカンと思いつつも「日本ダメかな」という思いがよぎることがある。
正直な話、同じ思いを抱える人は少なくないのではないだろうか。
だが、そんな不安を
「元気ですかー!」
の一言で吹き飛ばし、
「闘魂注入」という名の意味不明なビンタで吹っ切れさせてくれる。
こんなわけのわからん素敵なおっさんが他にいるだろうか。
さすがである。
いや、ホント。
「被災地の人たちを元気づける」という名目で現地に赴いて、
「元気ですかー!」
いやいやいや。
まったく意味がわかならいですけど。
最高です。
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