長谷川穂積~かく語りき~
2010年12月13日 15:30 | 雑記帳 | Tag:雑記
最近、朝布団から出るまでの時間が徐々に長くなっております。
その分、朝飯のスピードをアップして調整しております。
プロです。
いや、ダメ人間です。
こんにちは。ジェー・ジョンソン佐藤です。
2010年11月26日。元WBC世界バンタム級王者の長谷川穂積が、ファン・カルロス・ブルゴスとのWBC世界フェザー級タイトルマッチを制し、見事2階級制覇を達成した。なお階級を1つ飛ばしての2階級制覇は、日本人初の快挙である。
いや、この試合ね。
ちょうど観られなかったんですよ。仕事が忙しくて。
おや、「忙しい」とか、デキる人っぽいことを言ってしまいましたけど、まったくそんなこたぁなくてですね。単純に鈍くさかっただけって噂もあったりなかったり。
でまあ、この週末を利用してね、映像を入手してようやく観てみたんですけども。
そもそもの話、もともと僕自身この試合自体にそこまで思い入れがなくってですね。
いや、長谷川本人がどうこうってわけじゃなく、なんかアレじゃないですか。
「オカンに捧げるなんたら」とか、「オカンの魂が乗り移ったからどうだ」とか、メディアの演出がちょっと過多で食傷気味だったんですね。
でまあ、元来天邪鬼な僕としてはですね。
「ったくよ、人の生き死にを宣伝に利用すんじゃないっての」
みたいな感じで、素直に感情移入できんかったわけですよ。
手法としては使い古された方法だし、自分でもよくない性格だなあとはわかってるんですけどね。
「俺は純粋にボクシングが観たいんだよね~」って。
でもあまりに世間の評判がよかったんでね。めんどっちいけど、いっちょ観てみっか~と。
自分の前に大層高いハードルを設けつつ、画面の前に座った次第ですよ。
号泣だった。
あれ~、おっかしいなあ。画面が涙でよく見えないや……。
すげーよ!
なんなんだよ長谷川さん!
いや、長谷川師匠!
ふざっけんなよ。超かっけえじゃねえか!
熱かった。ホントに熱かった。
そう、熱。熱ですよ。
画面ごしにも伝わってくる熱さに完全に虜になっちまいましてね。
「熱」とかね。抽象的ではっきりしないけど、間違いなくそこに存在してるものってやつ?
もう釘付けですよ。
開始早々、両者のスピードの最高出力値には絶対的な差があった。
両者が同時にパンチを繰り出す。長谷川の拳がワンテンポ早くブルゴスの鼻先をとらえる。
一回り大きな体格を活かして長谷川にプレッシャーをかけようと前に出るブルゴス。難なくコーナーから脱出する長谷川。
ブルゴスが長谷川のスピードについていけていないのは誰の目にも明らかであった。
長谷川のスピードに翻弄され、残像を殴り続けるブルゴス。
安全な距離を保ちつつ、素早い出入りから切れのあるカウンターで出足を止める長谷川。
遠めから、近めから切り刻まれ、徐々に手が出なくなるブルゴス。
決して無理をせずに同じ作業を繰り返していく長谷川。
そして大差判定勝ち。
そうなるはずだった……。
そして、その方法を選んだ長谷川を誰も攻めることはしなかっただろう。
長谷川は打ち合った。
自分の得意技、己の土俵で勝負するセオリーを無視し、賢者となることを拒否した。
相手の土俵に自ら進んで上がり、大馬鹿野郎になったみせた。
相手の圧力を真っ向から受け止め、劣る体格差を気迫で跳ね返してみせた。
そう、まるでセコンドの指示を無視して坂本との打ち合いを選んだ畑山のように。
足を止めての拳の交錯を制し、相手を下がらせるそのたびに、発せられる熱が僕の心臓を握りつぶした。
長谷川は周囲の「プロ」たちの予想を、見事に「机上の空論」と嘲笑って見せたのである。
もともとテクニックは一流のボクサーであった。そこに上塗りされた今回のファイト。魅せられたファンは多いであろう。類まれなるテクニックに加わったカリスマ性。無敵だ。無敵すぎる。
よそう。
僕のような素人がいくら言葉を重ねたところで陳腐にしかならない。
いや、ごめん。でも言わせて。
一言だけ言わせて。
西岡さん、滑舌いいっすね。
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